2017-04-12 ハカナイ 「ねえ、ハル。もう少し、いやずっと一緒にいてよ。」 ハルは答えない。 答えるわけがない。 わかっていながらも 云いたくなってしまう。 桜は儚い。 漸く満開になったかと思えば、 風やら雨やらに弱く、すぐに散ってしまう。 脆い。 ハルは待ってくれない。 もっと、ハルを感じていたいのに。 「ねえ、ハル。あなたのその心地よいあたたかさで私を優しく包み込んでよ。」 「ねえハル。私はあなたがとっても好きよ。」